売掛金トラブルが発生!さぁどう対処する?

請求書

まずは、日頃からトラブルを想定しておくこと

トラブルも想定した契約を

事業が発展するにつれ、取引先が代金を支払わないといった、売掛金に関するトラブルは、企業経営を続けていると少なからず起きてしまいます。その解決には、時間的にも精神的にも大きなエネルギーが必要となります。もちろん裁判ということになれば、時間的にも金銭的にもダメージは相当なものになってしまいます。

こうした被害をいかに、最小限に留めることができるかは、会社経営のポイントのひとつ。そのために、日頃からトラブルが起きることを想定したうえで、取引先と契約書を交わしておくことが大切になるので。その際、解釈が違ったり誤解が生じたりしないように、企業法務を専門とする弁護士のアドバイスを受け、きちんと各条項を吟味して契約書を作成しておきましょう。

代金を支払ってくれない! どうしよう?

日頃からトラブルに注意しておく

困った普段から注意をしていたのに、「取引先が代金を支払ってくれない…」ということが起きてしまった。さて、どうすればいいのでしょうか。一番いいのは、当然ながら相手が代金を支払ってくれることですよね。

ですから、とりあえずは、改めて請求書を送ったり、よく話し合ったりして、解決への道を探りましょう。それによって相手が代金を支払ってくれるのであれば、それに超したことはありありません。裁判を行うとなると、費用はもちろんのこと、時間もかなり必要になります。まずは、そうしたデメリットを避けることが第一です。

法的手段を取る前に1 ~話し合い~

こちらから請求書を送付したものの、予定の期日になっても入金がない。これがよくある売掛金トラブルの代表例でしょう。この場合、まずは直接会ったり、電話をかけたりして、話し合いを行います

相手は代金の支払いを滞らせているわけですから、何らかの事情があると考えられます。相手との関係によっては、こちらから強く催促できないようなこともあるかもしれません。その場合、弁護士に相談し、話し合いを行なってもらうという方法もアリです。

法的手段を取る前に2 ~内容証明郵便での督促~

話し合いによって、代金を支払ってもらえることになったのに、入金がない。再度、請求書を送ったのにナシのつぶて。そうした場合、内容証明郵便での督促を行います。内容証明郵便とは、「いつ、どのような内容の文書を、誰が、誰宛てに出したか」を、郵便局(郵便事業株式会社)が証明してくれるものです。

内容証明郵便を活用するメリットのひとつは、後々、裁判になった場合の証拠になること。そのため、作成にあたっては請求の根拠の明示、支払い期日など、必要事項をしっかり記しておく必要があります。そしてもうひとつのメリットは、相手にこちらの“本気さ”が伝わるということ。「もし支払ってくれなければ、裁判を起こす用意がありますよ」というプレッシャーをかけることができるのです。

内容証明郵便の書き方

内容証明郵便は、相手に送る書面(内容文書)に加えて、同じ内容の書面(謄本)を2通用意する必要があります。そのうち1通は差出人に返し、残りの1通は局が保管します。もし、受取人が複数いる場合は、受取人の数+2通が必要というわけです。

内容文書、謄本とも、用紙の大きさ、記載用具を問いません。市販の内容証明用紙以外の用紙を使わなくても構いませんし、コピーでも問題ありません。ただし、送付できるのは文書1通のみです。また、謄本には字数・行数の制限があります。そのため、内容文書も謄本のルールに従って記し、そのコピーを謄本にすることが多いです。

詳しくはこちら(内容証明 ご利用の条件等)でご確認ください。

時効についても注意しておく

民法や商法によって、債権が消滅する時期が定められています。のらりくらりと時間を引き伸ばされて、時効になってしまったということがないように注意しましょう。内容証明郵便は、この時効を6ヵ月中断することができます

「債権には時効がある! 忘れがちな時効の中断

それでも支払ってもらえなければ…

代物弁済という手段もある

相手に支払能力がない場合、代金のかわりに、商品などで支払ってもらうという方法があります。相手方の換金可能な所有物を譲り受け、本来、支払ってもらうべきお金と相殺するわけです。

こうした代物弁済は、物に限らず債権でも可能です。つまり、相手がもっている第三者への債権を譲り受けるのです。ただしこの場合、譲渡された債権の回収ができなかったり、本来の債権よりも手にするお金が少なかったりするリスクも考えられます。

ですから、第三者の支払能力を見極める必要があるでしょう。なお、債権の譲渡には、債権の所有者が債務者に対して、譲渡することを通知する必要があります。

裁判所を利用する

ひと口に裁判といっても、民事調停や民事訴訟など、いくつかの方法があります。裁判となると費用も時間も必要になるので、できるだけリスクの少ない方法を選びましょう。

1.民事調停

民事に関する争いについて、裁判所の調停委員会の仲介によって、和解に向けて話し合う手続きです。相手方の住所地(所在地)を管轄する簡易裁判所に、申立書を提出し、受理されれば話し合いが行われます。

2.支払督促

簡易裁判所を通じて、相手方に債務の支払いを督促する方法です。支払督促の申立は通常、相手方の会社所在地を管轄する簡易裁判所に行います。

3.少額訴訟

60万円以下の金銭の請求について、簡易裁判所で行われる訴訟手続です。原則として1回の期日で審理が行われ、判決がその日に出ます。

4.民事訴訟

140万円以下の金銭のトラブルについては簡易裁判所、140万円を超える場合は地方裁判所で争われます。いわゆる一般にイメージする裁判です。複雑な手続きやさまざまな知識を必要とするので、基本的には弁護士に相談して対応することになります。

順を追って対処することでリスク軽減

トラブルが起きても慌てず対応を!

売掛金のトラブルは事業を展開するなかで、どうしても起こってしまうことです。起きてしまったら、慌てずに順を追って、解決へ向けて進んでいきましょう。もちろん、トラブルが大きくなる前に、弁護士に相談することも大切です。普段から企業の相談を多く受けている弁護士や法律事務所に相談すれば、きっとベストな解決策を提案してくれるはずです。

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