島根県の企業法務に強い顧問弁護士の一覧

島根県で企業法務に強い顧問弁護士が1件見つかりました。

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    島根県の弁護士・企業・労働状況を知る

    島根県の弁護士事情

    島根県の弁護士事情を見てみましょう。法曹人口に関して調査した基礎的資料では、2001年には島根県弁護士会に所属している弁護士は22名しかいませんでした。22名という数は52ある全ての弁護士会の中で最も少なく、最下位でした。

    しかし弁護士が都市部に片寄っていることが問題視された結果、改革が進みます。山陰の島根県でも、ここ10年で法曹人口が少しずつ増えていきました。地方で開業する弁護士を支援する取り組みなど、改革が進んだ結果が10年後の2011年にはあらわれます。

    島根県のこの10年間の弁護士増加率は全国トップ

    島根県の弁護士数は2011年には59名にまで増加しました。52の弁護士会の中でも最下位を脱して、49位にまで回復しました。しかも22名から59名へ弁護士が増えたことで、島根県は弁護士の増加率が268.2%と全国トップになったのです。

    都道府県別で弁護士1人あたりの人口を比較してみても、改革の成果は明らかです。島根県は県の人口717,000人に対して59人の弁護士がいます。弁護士1人あたりの人口は12,000人に1人です。弁護士の総数はそれほど多くありませんが、県の人口が少ないため、人口比率で考えるとそれほど悪くありません。

    むしろ47都道府県の中で13位と良い方なのです。弁護士事情で考えれば、島根県は中上位の恵まれた環境にあると言えそうです。

    島根県弁護士会の会員は増えています

    さらに島根県弁護士会の調べでは、所属している弁護士の数は、2011年時点よりも順調に増えてきています。平成28年2月の時点ですが、松江市地区の弁護士だけで50名もいるのです。2001年に22名しかいなかったことを考えると、この15年間で素晴らしい伸びを示しています。

    さらに島根県では出雲市に11名、浜田市に9名、益田市に9名、隠岐に3名の弁護士がいるため、島根県の弁護士の総数は82名にまで伸びています。

    地方に法曹人口が少ない弁護士偏在が問題となってすでに長い年月が経ちます。東京や大阪、名古屋などの大都市圏に弁護士が集中しやすい事情はあいかわらずですが、島根県では少なくとも目に見える改革の成果が見られます。

    島根県の経済動向

    島根県の経済動向を見てみましょう。政府の報告書では、平成27年11月の段階で、「一部に弱い動きがみられるものの、引き続き緩やかな持ち直しの動き」とされています。県内経済は厳しかった数年前と比べてゆるやかに持ち直していると言えそうです。

    さらに個人消費や生産活動に対する評価も好意的な評価となっています。県の財政の多くを占める公共事業が減少する中、好転の兆しが出ています。

    設備投資は平成27年度は増加見込み。企業収益も増益見込みです。雇用状況も改善しており、経済状況は少しずつ良くなっていると言えるでしょう。

    島根県の企業状況

    より具体的な島根県の経済状況を見るために、島根県の会社数・事業所数を見てみましょう。平成26年度7月時点で、38,306事業所となっています。これは日本全国の総事務所数5,926,804事務所の0.6%に過ぎません。

    同じ2年前の調査と比べて島根県での従業者数はわずかに増加していますが、むしろ事務所数は700件以上減少しています。事業の統廃合が進んでいるようです。

    しかし同じ島根県のデータでも、製造業事業所数を見てみると違う事情も見えてきます。島根県は製造業の事業所数が1,264となっています。総数としては少ないのですが、生産年齢人口10万人あたりの事業所数では319.19件と、全国平均の263.30件よりも良い状況にあります。

    この生産年齢人口10万人あたりの事業所数で考えると、全国的に見ても19位と島根県は高いランクにあるのです。

    さらに正社員数も196,500人で16位です。人口100人あたりの労働者数でも27.79人と、全国平均27.55人を上回ります。日本の他県と比べて、島根県は経済状況が改善していることがうかがえます。

    島根県の労働者状況

    企業が弁護士を必要とする主な事情は、労働トラブルへの備えや、顧客からのクレーム対応、他社との契約書の精査などです。次は労働者側から島根県の労働状況を見てみましょう。

    島根県の労働事情をデータに基づき見ていくと、ここ数年、島根県の労働者の雇用状況が改善していることがわかります。

    島根県の有効求人倍率で見ると労働環境はここ数年で大きく改善しました

    実際、島根県の有効求人倍率は年度ごとに改善しています。島根県の平成22年度の月間有効求人数の平均は、10,773人でした。これに対して、同じ時期の有効求職者数は14,573人と、働きたくても働けない状況が生まれていました。

    1つの求人に対して1.35人が応募している状況ですから、就職事情が厳しかったことがわかります。

    島根県ではすでに労働者の買い手市場から売り手市場に変化しています

    ところが、この状況は劇的に改善しました。平成24年度で月間有効求人数の平均が、13,295人に対して、月間有効求職者数が13,821人と、ほぼ1対1の比率になりました。これが平成25年度は一気に逆転します。

    平成25年度は月間有効求人数の平均が、14,353人に対して、月間有効求職者数が12,951人となり、むしろ働く人を職場が多く求める状況になりました。

    この傾向はその後も続き、平成26年度には、月間有効求人数の平均が、14,498人なのに対して、月間有効求職者数は12,401人と、両者の差がさらに広がっています。島根県ではすでに働く人よりも、労働者を求める職場の方が多い、労働者側の売り手市場が確立しているのです。

    島根県の労働者の最低賃金は696円で全国最下位圏です

    しかし、異なる視点で見ると、島根県の労働環境の厳しい側面が見えてきます。

    日本は全国一律の最低賃金制度ではありません。都道府県別に地域の事情に合わせて最低賃金が決められる地域別最低賃金制度を取っています。これで島根県の事情を見てみましょう。

    すると平成27年度の島根県の最低賃金は、時間額にして696円しかありませんでした。これでも最低賃金は毎年少しずつ引き上げられています。2015年度の最低賃金も、平成27年10月4日に17円引き上げられました。その結果が696円です。この696円は島根県内の事業場で働く全ての労働者に適用される最低賃金です。

    700円以下は全国的に見てもすごく低い方と言えます

    ただし島根県の最低賃金が毎年引き上げられていると言っても、全国的に見れば、この696円は最低クラスです。トップの東京は907円で、2位の神奈川県は905円です。

    これら大都市圏のトップクラスの最低賃金と比べると、島根県の最低賃金は200円以上の開きがあることがわかります。

    ただし山陰の隣県を見てみると、それほど低いわけではありません。同じ山陰の鳥取県が693円なのです。わずか3円の違いですが、この693円という数字は、全国ワーストタイの最低賃金です。この693円の最低賃金は沖縄県、高知県、宮崎県と鳥取県のわずか4県ですから、島根県はワースト5に入ると言えそうです。

    最低賃金の平均を見てみると、日本全国で見ても島根県を含む中国四国地方、そして九州地方の労働賃金状況は低く抑えられていると言えるでしょう。

    島根県民の県民所得の総額は低いままです

    同じように厳しい島根県の労働状況を裏付ける数字があります。それが島根県民の県民所得です。2010年のデータですが、島根県の県民所得は全国規模で見てもほぼ最下位クラスです。

    県民人口が少なくなっているとは言え、県民所得の総数は1.66兆円しかありません。同じ2010年のデータでトップの東京都が56.67兆円ですから、規模で言うと島根県は東京都の2.9%しかないのです。

    さらに言えば、島根県よりも下にいるのは、1.33兆円だった鳥取県だけです。島根県は日本全国でワースト2位なのです。島根県の県民所得は極めて低い数字と言えます。

    島根県民は一人一人の県民取得も低く抑えられています

    さらに人口1人当たりの県民所得を見てみても、231.13万円で40位にしかなりません。全国平均が287万円ですから、平均よりも50万円以上も県民所得が低いのです。

    就職事情は好転しているとは言え、実際に働いている島根県民が置かれている経済状況は非常に厳しいと言えるでしょう。

    島根県の労働時間は全国平均よりも長い

    さらに島根県の労働者の働き方を見てみましょう。島根県民の労働時間は全国平均よりも長い傾向にあります。

    総務省の都道府県別有効求人倍率と、常用労働者1人あたりの平均月間総実労働時間数を見てみましょう。平成25年度で全国平均が149.3時間のところ、島根県は155.2時間と5時間以上長いことがわかります。

    この全国平均よりも島根県の労働時間が長い傾向は、過去の平成24年、平成22年も同じでした。平成24年は全国平均150.7時間に対して154.8時間でした。また平成22年も全国平均149.8時間に対して、151.6時間と2時間近く長かったのです。

    こうして年を追って見ていくと、島根県では労働時間が年々長くなっていることがわかります。

    一方で所定外労働時間数を見てみると、島根県は常に全国平均を下回っています。これは言い換えれば、島根県では残業代が付く残業が少なく、労働時間が長い、ということです。

    賃金が低く抑えられていて、労働環境が厳しい、というのが、島根県の労働者の労働環境と言えそうです。

    島根県の正社員数は高い傾向にあります

    ここで島根県の労働環境の、よりポジティブな面を見ていきたいと思います。実は島根県の正社員数は、労働者数と比して高い傾向にあります。

    島根県は人口規模が小さく、労働者数そのものが少ないため、総数でも196,500人しかいません(2012年)。労働者数トップの東京都が、4,197,500人ですから、その5%以下です。

    しかし、人口規模そのものは小さいものの、人口100人あたりの正社員の比率は高く維持されています。同じ2012年で、人口100人あたりの正社員数は、27.79人です。この数字は47都道府県で見ても16位のものですから、ほぼ上位3分の1にいるのです。

    ちなみに同じ調査でトップの東京都でも、31.73人です。最下位の沖縄県を見ると、わずか21.64人ですから、島根県の正社員数は全国的に見ても多い方と言って良いでしょう。

    島根県は有効求人倍率も高く、労働者の売り手市場となっています

    同じく島根県には有効求人倍率が全国平均よりも高いというポジティブな側面があります。

    平成25年度の有効求人倍率は、全国平均で0.97のところ、島根県は1.11と求人数が応募者を上回っています。島根県では平成24年度も有効求人倍率が0.96(全国平均0.82)と全国平均よりも良い数字でした。

    平成22年度も0.74(全国平均0.56)でしたので、常に0.1ポイント以上、全国平均を上回っているのです。

    島根県のサラリーマンの働き方は安定しているが賃金が低い

    こうして見ると、島根県で働いている正社員の方々は、全国的に見ても就職がしやすく、働きやすい環境にいることがわかります。

    ただし島根県では正社員の身分が保障されているものの、報酬的にはあまりよくありません。低い賃金で長時間働いている方が多いと言うことがわかりました。最低賃金の低さと労働時間の長さがこれを裏付けるデータです。

    ただし島根県は既に労働者の売り手市場となっています。そのため、これまで厳しい環境で我慢して働いていた労働者達が声をあげるようになっています。

    声を上げるようになった島根県の労働者たち

    実際に、島根県の総合労働相談件数を見てみると、2013年度に5,000件を突破しています。民事上の個別労働紛争相談件数も、2014年度に1,500件を超えています。

    島根県の弁護士事情も改善しているため、労働者側の観点で労働問題をサポートできる弁護士の数も増えています。企業としても関連法規を守り、きちんと顧問弁護士と相談しながら労働問題にあたりたいところです。

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