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宮崎県の弁護士事情

南国情緒豊かで、日本有数の農業県として発展している宮崎県の弁護士事情を調査すると、平成13年の時点で宮崎県弁護士会に所属している弁護士は50名と少ない数でしたが、10年後の平成23年には98名まで増進していました(法曹人口に関する基礎的資料参照)。宮崎県弁護士会は、「いつもあなたの身近に」あることをモットーとし、様々な分野にわたって地域住民を法律的に支援する活動を行っています。いつでもどこでも気軽に法律に関する相談ができるよう、県内各所に法律相談センターを設置するほか、無料の「夜間テレホン法律相談」を実施し、借金、家族問題、近隣トラブル等の法律問題に関する電話相談を匿名で出来るよう体制を整備しています。

宮崎県の現況

平成28年2月の国勢調査によると、宮崎県の人口は1,135,233人でした。平成17年には1,153,042人だったため、この間で1.5%減少させていることになります。総人口における65歳以上の高齢者の割合は25.8%と全国平均レベルですが、高齢化は年々加速しています。15歳以上の就業者数は531,213人で、そのうち66.6%の就業者が第3次産業に従事しています。県内総生産は3.50兆円(平成25年度)で、都道府県別では第40位と低いランクです。

未だ弁護士不足の状況にあります

平成23年の「弁護士白書」によると、宮崎県の弁護士1人当たりの人口比率は11,584人となります。弁護士過疎、偏在の解消状況を調査したデータによると、全国で16番目に位置しており、弁護士過疎の状態にあると判断出来ます。傾向としては平成13年から23年の10年間で196.0%の増加率が示すように非常に良い状況ですが、依然として人口に対して弁護士数が少ないと言えます。

宮崎県の経済動向

宮崎県の経済動向ですが、県内金融機関が平成28年2月に発表した経済の概況によると、県内景気は「全体としては持ち直しの動きが続いている」と報告されています。需要面をみると、個人消費は、一部に弱い動きがみられるものの、底堅く推移していると判断されています。観光業は海外からの観光客数増加にともない改善しつつあり、企業経済の動向においては良好な状態を維持しているとみられています。また、県内経済が持ち直すとともに人手不足感は強まっており、 雇用環境は改善していると判断されています。

宮崎県の企業状況

宮崎県の会社数・事業所数は、平成26年度7月時点で56,479事業所となっており、全国の総事業所数5,926,804の約1.0%を占めています。エリアとしては宮崎市に集中していますが、都城市、延岡市にも事業所が多く集まっています。産業の大分類別でみると、全国的な傾向と同じく、卸、小売業、製造業の割合が多いのですが、農業、漁業などの第一次産業の比率は5.6%となっており、国内で最も高い数値です(全国平均は1.2%)。

平成24年の時点では54,955事業所であったため、2年間で約1,500増進しています。また、平成24年から26年の間に新設された事業所数は8,309と全国平均以下ですが、従業者数は0.6%増えている状況です。これらのことから、県内経済は持ち直しつつあり、雇用環境においてもやや改善していると判断できるでしょう。

宮崎県の労働者状況

企業が弁護士を必要とする主な事情は、企業間で交わす契約書の精査等の理由のほか、労使間トラブルへの備え、顧客からのクレームへの対応などがあります。次は労働者側から宮崎県の労働状況を調査したデータです。

非正規雇用者の割合が大きく増しています

経済が持ち直しつつある宮崎県ですが、総務省が雇用形態を調査したデータによると、非正規雇用者の割合は平成24年の時点で39.0%と高い数値を現しています。雇用形態別雇用者数の推移をみると、平成19年には非正規雇用者の割合は33.1%と現在より低く全国平均を下回る値だったため、この5年間で非正規の割合が大きく増していることになります。雇用環境は改善されつつあるものの、非正規の割合が増すという良くない傾向となっています。

宮崎県の平成28年1月の有効求人倍率は1.07倍で、全国平均の1.28倍を2ポイント以上下回っています。とは言え平成22年には0.49倍と売り手市場にあったものが、平成26年以降に1.0倍を超えてからは常に1.1倍前後で推移しており、買い手市場に転じている状況です。平成25年度の完全失業率は3.7%で、全国で19位に位置しています。

宮崎県民の個人所得は全国第45位です

非正規雇用者の割合が増している宮崎県の県民所得を平成22年のデータでみると、個人の年間所得の平均は221.16万円で、都道府県別では第45位と低い水準になっています。所得額だけみると低所得の自治体に位置しますが、物価水準もそれに伴っているため、それほど生活水準は低くないようです。

宮崎県では長時間労働の問題が徐々に改善されつつあります

総務省の都道府県別有効求人倍率と常用労働者1人あたりの平均月間総実労働時間数で近年の推移を見てみると、平均月間総実労働時間数は、平成22年度には155.3時間でしたが平成25年度には152.3時間まで減少させています。しかしながら全国平均の149.3時間を上回る状況にあります。所定外労働に関しては、全国平均が12.4時間のところ宮崎県は10.1時間と低い数値を示しているため、長時間労働の問題は徐々にではありますが、改善されつつあると考えられます。

宮崎県の労使間トラブルは年々増加しています

非正規雇用の割合が増している宮崎県では、労働者からの相談件数が年々増えており、行為を伴う労働争議も年に数回発生しています。これらのデータから、宮崎県は労働問題に関して大きなリスクを抱えていると判断できます。

労働者からの相談件数は過去最多を更新しています

厚生労働省の発表によると、平成26年度の全国の総合労働相談は1,033,047件で、7年連続で100万件を超えています。宮崎県の総合労働相談件数は8,750件で、そのうち民事上の個別労働紛争相談(労働者と事業主との間の労働に関するトラブル)は1,756件です。いずれも過去最多を更新しています。また、労働局長の助言・指導の申出件数は62件寄せられており、労使間トラブルは少なくないようです。相談内容をみると、いじめ・嫌がらせに関する相談が増え続けており、マタニティ・ハラスメントに関しても過去最多の件数となっています。

「解雇」に係るあっせんの事例

申出人は正社員として勤務していたが、上司と喧嘩をしてしまい、そのことが会社内で大きな問題となったため、突然解雇を通告された。申出人は会社に対して解雇の取り消しを求めてあっせんを申請した。あっせん員が双方の主張を聞いたところ、会社側は申出人の行動が社内風紀を乱すものであり、他の社員にも大きな迷惑をかけたため、解雇の取り消しには応じられないと回答した。その後申出人が、喧嘩の原因は上司による他の社員へのセクハラであったと説明したため、あっせん員が会社にて調査を行ったところ、他の社員からの証言が得られ、会社側も納得した。あっせん員による調整によって会社側は最終的には解雇の取り消しに応じ、解決に至った。

ストライキなど争議行為を伴う労使トラブルが発生しています

厚生労働省が発表した「都道府県、労働争議の種類別件数、参加人員及び労働損失日数」データによると、宮崎県では総争議件数は6件と全国平均以下の件数ですが、争議行為を伴う争議が年に2件確認されています。総参加人員は48人と少ないのですが、リスクとしては大きく捉える必要があるでしょう。

企業は、労働問題が民事上の個別労働紛争や集団による労働争議へと発展しないよう、早期に適切な対応をしなければいけませんが、もし、紛争・争議となった場合には、労働者側の観点で労働問題をサポートできる弁護士も増加しているため、企業としても法令を遵守し、顧問弁護士と相談しながら労働問題に当たっていく必要があります。

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