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鳥取県の弁護士事情

全国でもっとも人口が少ない鳥取県の弁護士事情を調査すると、平成13年の時点で鳥取県弁護士会に所属している弁護士は24名と非常に少ない数でしたが、10年後の平成23年には56名まで倍増していました(法曹人口に関する基礎的資料参照)。鳥取県弁護士会は、全国で2番目に小さな単位会ですが、近年弁護士数を急速に増やし、市民の弁護士ニーズに応えられる体制を整えるため日々努力しています。「市民の皆様にとって、身近で信頼される存在」となれるよう、無料電話相談にも力を入れており、特に、子ども・女性・高齢者・障害者など弱い立場にある人々を救済することができるよう尽力しています。

鳥取県の現況

平成28年2月の国勢調査によると、鳥取県の人口は588,667人でした。平成17年には607,012人だったため、この間3%減少させていることになります。総人口における65歳以上の高齢者の割合は26.3%と全国平均を少し上回る数値です。15歳以上の就業者数は287,332人で、そのうち67.0%の就業者が第3次産業に従事しています。県内総生産は1.84兆円(平成25年度)と少なく、都道府県別では最下位に位置しています。

弁護士数を大きく増進させています

平成23年の「弁護士白書」によると、鳥取県の弁護士1人当たりの人口比率は10,512人となります。弁護士過疎、偏在の解消状況を調査したデータでは、人口が少ないこともあり、比率だけみると全国の平均的レベルに位置しています。平成13年から23年の10年間で233.3%の増加率と非常に高い値となっており、増え続ける県民のニーズに応えていくため、弁護士会が中心となって環境整備に力を尽くしています。

鳥取県の経済動向

鳥取県の経済動向ですが、県内金融機関が平成28年2月に発表した経済の概況によると、基調判断としては、「持ち直しの動きが強まる」と報告されています。先行きとしては、持ち直しの動きが強まっているものの不透明感が残る状況と判断されています。個人消費においては、引き続き弱含みの動きをみせており、百貨店・スーパーともに前年比マイナスが続き、新車の登録台数は前年比マイナス幅を縮小させているものの、引き続き低調となっています。企業の生産活動においては、引き続き持ち直しの動きがみられ、設備投資も上向いています。 雇用情勢に関しては、新規・有効求人倍率ともに3か月連続の前月比プラスとなっており、回復傾向を示しています。

鳥取県の企業状況

鳥取県の会社数・事業所数は、平成26年度7月時点で28,556事業所となっており、全国の総事業所数5,926,804の0.5%の割合です。エリアとしては、鳥取市、米子市の事業所数が多くなっています。産業の大分類別でみると、全国的な傾向と同じく、卸、小売業、製造業の割合が多いのですが、農業、漁業などの第一次産業の事業所の割合も比較的高めです。

平成24年の時点では27,492事業所であったため、増加傾向にあるとみられます。平成24年から26年の間に新設された事業所数は4,144と全国平均を大きく下回っていますが、従業者数は1.6%増しています。これらのことから、県内経済が持ち直しつつあることもあり、雇用環境が上向いていると判断できます。

鳥取県の労働者状況

企業が弁護士を必要とする主な事情は、企業間で交わす契約書の精査等の理由のほか、労使間トラブルへの備え、顧客からのクレームへの対応などがあります。次は労働者側から鳥取県の労働状況を調査したデータです。

非正規雇用者の割合が増して来ています

県内経済が持ち直しつつある鳥取県ですが、総務省が雇用形態を調査したデータによると、非正規雇用者の割合は平成24年の時点で36.1%と全国平均レベルです。雇用形態別雇用者数の推移をみると、平成19年には非正規雇用者の割合は32.4%と現在より低い値だったため、非正規の割合は全国的な傾向と同じく増して来ています。

鳥取県の平成28年1月の有効求人倍率は1.29倍で、全国平均の1.28倍とほとんど同じ値です。平成22年には0.64倍と売り手市場にありましたが、平成26年に1.0倍を超えてからは1.2倍前後で推移しています。また、平成25年度の完全失業率は3.4%で、全国で30位に位置しています。

鳥取県民の個人所得は全国第43位です

非正規雇用者の割合が増している鳥取県の県民所得をみると、平成22年のデータでは、個人の年間所得の平均は225.89万円で、都道府県別では第43位とかなり下位に位置しています。県の総生産は全国最下位で、個人所得も第43位と低水準にありますが、収入が最低生活費を下回る世帯の割合を示す「貧困率」でみると、14.7%で全国の平均レベルです。これらのデータから、収入は低いものの物価が高くないため、県民の生活はさほど苦しくないと判断出来ます。

鳥取県の長時間労働は改善されつつあります

総務省の都道府県別有効求人倍率と常用労働者1人あたりの平均月間総実労働時間数で近年の推移を見てみると、平均月間総実労働時間数は、平成22年度には153.1時間でしたが、平成25年度には152.2時間まで減少させています。しかしながら全国平均の149.3時間を上回る状況にあります。一方、所定外労働に関しては全国平均が12.4時間のところ鳥取県は9.9時間と2.5時間も下回る数値を示しているため、長時間労働の問題は改善されつつあると思われます。

鳥取県の労働者は労働環境の改善を訴えています

長時間労働の状態が改善されつつある鳥取県ですが、パワハラ関連の相談件数は増え続けており、ストライキなど行為を伴う労働争議も年に数回発生しています。このことから、鳥取県は労働問題に関して大きなリスクを抱えていると判断できます。

パワハラを訴える労働相談が増え続けています

厚生労働省の発表によると、平成26年度の全国の総合労働相談は1,033,047件で、7年連続で100万件を超えています。鳥取県の総合労働相談件数は4,464件で、そのうち民事上の個別労働紛争相談(労働者と事業主との間の労働に関するトラブル)は1,706件です。労働局長の助言・指導の申出に関しては44件寄せられており、労使間トラブルは少なくないようです。内容をみると、いじめ・嫌がらせに関する相談が増え続けており、パワハラに関する意識が高まっていることが要因として考えられます。

「パワハラ・セクハラ」に係るあっせんの事例

申出人は、正社員として商品販売を担当していましたが、入社以来、直属の上司からパワハラ、セクハラを受けていたため、意を決して社長に相談しました。ところが、何も対策を講じてくれず、パワハラ・セクハラの事実確認も行ってくれませんでした。そのため申出人は、精神的苦痛に対する損害賠償を求めて、あっせん申請をしました。あっせん員が会社側に使用者として職場環境を整備する義務があることを説明したところ、金銭補償に応じる意向を示し、50万円の金額を提示しました。これにより双方の合意が得らえたため、解決に至りました。

ストライキなど行為を伴う労働争議が発生しています

厚生労働省が発表した「都道府県、労働争議の種類別件数、参加人員及び労働損失日数」データによると、鳥取県では総争議件数は6件と少ない数ですが、そのすべてがストライキなど争議行為を伴う争議です。総参加人員は433人で、半日未満の同盟罷業も発生しており、企業の経済活動に大きな影響を及ぼしている状況と言えます。

企業は、民事上の個別労働紛争や、集団による労働争議が発生しないよう早期に適切な対応をしなければいけませんが、もし、紛争・争議となった場合には、労働者側の観点で労働問題をサポートできる弁護士も増加しているため、企業としても法令を遵守し、顧問弁護士と相談しながら労働問題に当たっていく必要があります。

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