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香川県の弁護士事情

「うどん県」の名を全国にPRしている香川県の弁護士事情について調査すると、平成13年の時点で香川県弁護士会に所属している弁護士は83名でしたが、10年後の平成23年には134名まで増進していました(法曹人口に関する基礎的資料参照)。香川県弁護士会は、地域の方々の身近なアドバイザーであり、地域の知恵袋たり得る存在であることを目標として、日々積極的に活動しています。また、地域に密着した弁護士会として、いじめや学校内トラブルなど、子どもの問題に関する「子どもの権利110番」(無料電話相談)を実施するなど、地域社会に貢献するべく尽力しています。さらに、弁護士をより身近な存在と感じてもらえるよう、香川県教育委員会と連携をとり、「13歳の自律教室」の名称で県内の中学校に弁護士を派遣する「出前授業」を行っています。

香川県の現況

平成22年10月の国勢調査によると、香川県の人口は995,842人でした。平成17年には1,012,400人だったため5年間で1.6%減となります。総人口における65歳以上の高齢者の割合は25.8%と全国平均レベルですが、4人に1人が高齢者という現状です。15歳以上の就業者数は462,418人で、運輸・通信・商業・金融・公務・サービス業などの第3次産業に就業する人の割合は68.6%です。県内総生産は3.57兆円(平成25年度)で、都道府県別では第36位に位置しています。

弁護士数は比較的恵まれていますが充分ではありません

平成23年の「弁護士白書」によると、香川県の弁護士1人当たりの人口比率は7,432人で、弁護士過疎、偏在の解消状況を調査したデータをみると全国で10番目に弁護士数が充実している県であると示されています。しかし、平成13年から平成23年までの10年間の増加率は161.4%と全国平均を下回っており、人口が少ないため比率としては足りているように見えますが、弁護士に対するニーズが高まっていることもあり、今後もより一層充実した体制となることが期待されています。

香川県の経済動向

香川県の経済動向ですが、県内金融機関が平成28年3月に発表した経済の概況によると、県内景気は、「緩やかな回復を続けている」と報告されています。内容をみると、個人消費は持ち直しており、設備投資は底堅く推移し、住宅投資は振れを伴いつつも、横ばい圏内の動きとなっていると判断されています。また、企業の生産動向をみると、横ばい圏内の動きとなっていますが、雇用情勢は改善しつつあり、雇用者所得も基調的には緩やかに持ち直していると判断されています。また、観光地の入込客数は前年をやや上回っており、全国的な動きと同様に観光産業は上向いているようです。

香川県の企業状況

香川県の会社数・事業所数は、平成26年度7月時点で51,340事業所となっており、全国の総事業所数5,926,804の0.9%を占めています。エリアとしては、高松市に一局集中している状況です。内容を産業の大分類別で調べると、卸・小売業のほか製造業、建設業、運輸業などが多いようです。

平成24年の時点では50,047事業所であったため増加傾向にあるようですが、この間に廃業された事業所も多く、一部には厳しい状況が窺えます。一方、従業者数は2.6%増えている状況のため、雇用環境の面では改善されつつあると判断出来ます。

香川県の労働者状況

企業が弁護士を必要とする主な事情は、企業間で交わす契約書の精査等の理由のほか、労使間トラブルへの備え、顧客クレームへの対応などがあります。次は労働者側から見た香川県の労働状況を調査したデータです。

非正規雇用の割合が大きく増しています

雇用環境が改善されつつある香川県ですが、総務省が雇用形態を調査したデータによると、非正規雇用者の割合は平成24年の時点で35.3%と全国平均レベルです。しかし、雇用形態別雇用者数の推移をみると、平成19年には非正規雇用者の割合は30.5%と低い値であったため、この5年間で5%と大きく割合が増しているようです。

香川県の平成28年1月の有効求人倍率は1.54倍となっており、全国平均の1.28倍を上回る買い手市場です。平成22年には0.77倍と売り手市場にありましたが、平成24年に1.0倍を超えてからは安定した買い手市場となっています。平成25年度の完全失業率は3.2%と低く、全国で36番目に位置しているため、香川県では雇用環境が比較的安定しているとみられます。

香川県民の個人所得は全国第24位です

雇用環境が比較的安定している香川県における県民所得を平成22年のデータでみると、個人の年間所得平均は263.74万円で、都道府県別では第24位と平均的レベルです。また、収入が最低生活費を下回る世帯の割合をあらわす「貧困率」をみても、香川県は17.2%と比較的高い数値を示しており、全国第15位に位置しています。これらのデータから、香川県民の生活水準はけっして高くないと予測されます。

香川県の長時間労働は改善がほとんどみられない状況です

総務省の都道府県別有効求人倍率と常用労働者1人あたりの平均月間総実労働時間数で近年の推移を見てみると、平均月間総実労働時間数は、平成22年度には153.5時間で、平成25年度の時点でも153.0時間とほとんど変わらず、全国平均の149.3時間を約4時間超えている状況です。所定外労働においては、全国平均が12.4時間のところ香川県は13.2時間と長く、平成22年度には11.2時間だったため増加傾向にあると判断できます。

香川県の労働者は環境改善のため積極的に行動しています

経済が緩やかながら回復しつつある香川県ですが、労働者からの相談件数は少なくなく、ストライキなど行為をともなう労働争議も多発している状況です。

労使間トラブルに関する相談件数が増え続けています

厚生労働省の発表によると、平成26年度の全国の総合労働相談は1,033,047件で、7年連続で100万件を超えています。香川県の総合労働相談件数は6,580件で、そのうち民事上の個別労働紛争相談(労働者と事業主との間の労働に関するトラブル)は1,324件となっています。内容に関しては、パワハラを含む「いじめ・嫌がらせ」に関する相談が多く、年々増して来ています。

「いじめ・嫌がらせ」に関するあっせんの事例

申出人は、正社員として勤務していた会社で、同僚の送別会の際に直属の上司から腰に触るなどのセクハラを受けたため別の上司に相談をしたところ、会社内にいわれのない噂を流され、次第に会社に出勤することが精神的に困難になるほどになってしまった。そのため、会社に対して配置転換を依願したところ、退職を促されてしまった。申出人は退職を決めたが、会社に対して慰謝料として給与の半年分と、当該上司の処分を求めてあっせんを申請した。あっせん員が双方の主張を聞いたところ、会社側はセクハラの事実を認めておらず、また事実確認が難しいこともあり、金銭による解決を提案して来た。申出人に会社に残る意思がないことから、和解金200万円で合意に至り、解決した。

ストライキなど行為をともなう労働争議が発生しています

厚生労働省が発表した「都道府県、労働争議の種類別件数、参加人員及び労働損失日数」データによると、香川県では総争議件数は13件と全国平均程度の件数ですが、そのうち8件がストライキなど争議行為を伴う争議です。労働損失日数は110日あり、企業の生産活動に影響を与えています。また、半日未満の同盟罷業も7件発生しており、参加人員は527人となっています。これらの数をみると、香川県では争議に発展するほどの労働問題があり、大きなリスクを抱えていると言えます。

企業は、民事上の個別労働紛争や、労働争議を回避するため早期に適切な対策を取らなければいけませんが、もし、紛争・争議となった場合には、労働者側の観点で労働問題をサポートできる弁護士も増加しているため、企業としても法令を遵守し、顧問弁護士と相談しながら労働問題に当たらなければいけないでしょう。

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